酒バ935について

こんにちは、大崎のBAR「酒バ935」のサイトをご覧いただき、ありがとうございます。恐らくこちらのページをご覧いただいてるあなたは、酒バ935について詳しくご存じないと思います。そこで、簡単に自己紹介を兼ねて、なぜこの「酒バ935」を立ち上げたかお話ししたいと思います。個人的な話ですが、少しだけお付き合いください。

 そもそも、BARという形式で、お客様にとって居心地の良い場所を作ろうと思った原点は、遡ること四半世紀以上、私が会社勤めを始めた頃のことです。

 その時の私は、正直いっぱいいっぱいでした。

 家庭での問題があり、それがキッカケで会社勤めをすることになったのですが、悩んでいることは、会社はもちろん、ふだんの友達にも誰にも打ち明けることができませんでした。そんなふうに一人で抱え込みながらも、気丈に振る舞いつつ、仕事も完璧にこなすことを求められ、家でも会社でも息つく暇なんてありませんでした。

 そんな私の昔話を聞いても、大したことではないとあなたは思うかもしれませんが、私にとっては一大事でした。

 会社では心を許して話すことのできる人は誰もおらず、家に帰っても一人ぼっち、私の心はどんどんふさぎ込んでいきました。気づいたらため息ばかりついていました。

 こんなことは、会社勤めの方にとっては、よくあることかもしれませんが、その時の私にとっては、もう、何をどうしたら良いか分からず、ただただ時間のみ過ぎていきました。

 でも、誤解しないでください。私はこれを悲しい物語にしたくて書いているのではありません。可愛そうだと思ってもらいたくて書いているのではありません。そんな必要は全くないのです。なぜなら私の話は、ハッピーエンドで終わるからです。

 私の話がハッピーエンドで終わるのは、私の人生を180度変えるような出会いがあったからです。夢にも思わなかったことが起きたのです。

 たまたま、昔からの友人が、嬉しい誘いがありました。東京・恵比寿の裏道にある小料理屋での夕食への誘いでした。誘ってくれたのがあまりにも嬉しかったので、どんなお店に行くかはほとんど気にしていませんでした。

 そして当日、友人と待ち合わせて、お店に向かいました。そのお店は、老夫婦2人で切り盛りしているカウンターだけのお店でした。それまでお酒なんてほとんどどれも同じだろうと思っていたくらい、詳しくありませんでした。でも、その店の大将に聞いたお酒の話は、全て私にとって新鮮で、大将の話を聞きながら飲むお酒はこれまでの何倍も美味しく(人生で一番美味しいお酒だったかも)、日々の辛さから、心に刺さったトゲを優しく溶かしていってくれたのを今でもよく覚えています。

 そんなお店の雰囲気が大好きになり、足繁く通うようになると、お店の常連の方々とも顔見知りとなり、交友関係も大きく拡がりました。その方々に、限られた方にしか公開されていない酒蔵への見学に誘っていただき、造り手の方々の創意工夫と、酒造りに対する情熱や想いに直に触れる中で、こういったお酒を世の中にもっと広めていきたいという想いが日に日に強くなっていきました。

 そうしていく内、お酒と、それを提供するお店と常連の方々が醸し出す雰囲気によって、いつか自分が助けてもらったように、職場でもない、家でもない、第3の場所として居心地の良い空間と時間と「場」を提供するお店として、いつの日か「酒バ」を開きたい、そう思い至りました。

 そして、多くの方々のおかげで、ついに2019年の3月に、ここ品川区・大崎の地に酒バ935をオープンすることと相成りました。大崎は、先進的なビジネスと高級な住宅とが交差する、他にはない土地です。そんな大崎にいらっしゃるビジネスパーソンに対して「安らぎ」の場を提供する目的でこの「酒バ935」を作りました。リラックスしていただける場にふさわしい、他ではあまりお目にかかることのできない「ちょっとプレミアムなお酒」の日本酒とワインをメインに取り揃えております。ぜひ仕事帰りにふらっとお立ち寄り、今日の疲れを癒やしに来てください。

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